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特別プロジェクト
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I LOVE YOUプロジェクト
私たちはいかにしてイルカ中心的なデザインを実践できるか?
大学美術館
イルカたちの泳ぐ姿は、私たちを魅了します。
水族館で暮らすイルカの暮らしを豊かにするために、何ができるでしょうか。
本プロジェクトは、水族館のイルカのウェルビーイングを向上する方法を思索し、人間と自然の関係性を再考するデザイン実践です。
高度な知性を持つイルカに対し、現在行われている環境エンリッチメント(動物福祉を向上する取り組み)では、中古の漁業用のブイやホースといった、元来人間のためにデザインされたプロダクトを使うことが少なくありません。
人間やペットのためのデザインは日々進化していますが、一方で水族館や動物園に住む生き物のためのプロダクトの事例は未だにほとんど見られません。
そこで今回はデザインの主語を「人間」から「イルカ」へと転換し、彼らの多様な行動を引き出す新しいプロダクト、そして遊びをデザインしました。
一頭のイルカの「暮らしの豊かさ」を深く考えることは、私たち人類が、他の生命や自然とどう向き合うべきかを問い直すことに他なりません。本プロジェクトが水族館の未来、動物福祉のあり方、そして人間と自然が共生する社会について、皆様と共に思索を深めるためのひとつの切り口になれば幸いです。
I LOVE YOU採択企画: 動物園・水族館に住む生き物の暮ら しを豊かにし、 その福祉を向上させるプロダクトの 設計手法の開発および制作
テーマ「アート× エンターテインメント/ AI」(株式会社サイバーエージェントとの連携枠)
ビジネスとしても成立する新しい価値をアート・芸術の力で創造していくことに挑戦する
百瀬 莞那 / Kanna Momose
慶應義塾大学SFC卒業。テクノロジーが変える「ありうる未来」を問い、対話を生む作品を制作。グッドデザイン・ニューホープ賞2024やWIRED Common Ground Challenge、第1回宮若国際芸術トリエンナーレなど国内外で受賞多数。大手企業や大学での講演・ワークショップも積極的に行う。
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ARCHIVE
過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。

芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。
[ケア・コミュニケーション]
医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。
[アートDX]
デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。
[クリエイティヴアーカイヴ]
多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。
[キュレーション]
対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。
[芸術教育・リベラルアーツ]
東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。
[アート×ビジネス]
教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。
これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。









