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ケア&コミュニケーション
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I LOVE YOUプロジェクト
身体から発露する対話:感覚をひらく芸術実践と文化的処方の構築に向けて
大学美術館
本プロジェクトは、「身体から発露する音楽」という修士課程での研究成果を基盤としています。既存の言語や形式に還元される以前に、身体内部に潜在していた感覚や思考の現れとしての「発露」に注目し、芸術を通じた対話の可能性を探ります。
昨年度に実施したワークショップの成果を踏まえ、今年度はその表現領域を音楽に限定せず、より広く身体的・感覚的な芸術表現へと拡張します。具体的には、台東区立中学校の手話部と連携した感覚表現ワークショップ、そして文化的処方の実現に向けた、医療・科学分野への芸術応用の可能性を探る2つの柱で進めていきます。他者と感覚を共有し、共感や問いが立ち上がるプロセスそのものに、芸術の本質的な力があると信じて取り組んでいます。
I LOVE YOU採択企画:身体から発露する対話:感覚をひらく芸術実践と文化的処方の構築に向けて
ケア&コミュニケーション領域
森めぐみ
東京藝術大学音楽学部作曲科、同大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を経て、博士後期課程に在学。
作曲と身体表現を用いて、空気の振動によってきこえる聴覚的音楽だけでなく、行為としての音楽表現から感じ取る「身体から発露する音楽」の概念を探求し、芸術を介した感覚共有と対話の可能性を考察している。
MORE WORKS
ARCHIVE
過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。

芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。
[ケア・コミュニケーション]
医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。
[アートDX]
デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。
[クリエイティヴアーカイヴ]
多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。
[キュレーション]
対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。
[芸術教育・リベラルアーツ]
東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。
[アート×ビジネス]
教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。
これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。







