2025
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photo: Miyo Ogawa

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photo: Kim Sajik

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  • ケア&コミュニケーション

NISHINARI YOSHIO:いのち輝く未来社会のファッションショー

大学美術館

「NISHINARI YOSHIO」は、美術家の西尾美也と、大阪の西成区にある手芸を媒介にした創造の場「kioku手芸館 たんす」に通う高齢女性との2018年から続く共同制作を、ファッションブランドとして社会に実装するアートプロジェクトです。西尾と女性たちとの予期せぬズレをコンセプトの一つに、「作業着=日常を生きるための服」を提案し、誰もが服づくりに携わる場を地域に定着させることを目指しています。
発足から8年が経ち、車椅子生活になったり、福祉施設と家を行き来する毎日になったメンバーもいます。できる作業が減るなかで、刺し子など手縫いでできる作業に相変わらず没頭する姿も目にしてきました。本企画では、制度の狭間にある社会課題に焦点をあて、施設や各家庭に創作活動を届けるアウトリーチによって、新たな交流を試みるとともに、誰もが孤立しない共生社会の実現をファッションショーで表現します。 
 
I LOVE YOU採択企画:NISHINARI YOSHIO:いのち輝く未来社会のファッションショー

アーティスト/プロジェクト

西尾美也

1982年奈良県生まれ。美術家。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科准教授。装いの行為とコミュニケーションの関係性に着目したプロジェクトを国内外で展開。近年は「学び合いとしてのアート」をテーマに、様々なアートプロジェクトやキュレトリアルワークを通して、アートが社会に果たす役割について実践的に探究している。 
 
プロデューサー:西尾美也  
演出・構成:おかだゆみ  作曲・サウンドデザイン:Kani Ningen  音響スタッフ:菊池航  舞台監督:小林夢祈  ヘアメイク:田城尚美 
制作:松尾真由子・高岩みのり、長谷川亮徳、田城照兜、堤悠、川本早花  
記録:片山達貴、金サジ、小川美陽  
ビジュアルデザイン:堤拓也
主催:東京藝術大学西尾美也研究室 共催:一般社団法人brk collective  
助成:東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト/共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点  
協賛:タカラベルモント株式会社  
協力:大阪関西国際芸術祭実行委員会/NPO法人日越支援会/社会福祉法人山王みどり会/愛の家 小規模多機能型居宅介護 大阪松/山王訪問看護ステーション/NPO法人釜ヶ崎支援機構/山王連合振興町会

MORE WORKS

ARCHIVE

過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。

   

芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
 
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
 
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。


[ケア・コミュニケーション]

医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。

[アートDX]

デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。

[クリエイティヴアーカイヴ]

多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。

[キュレーション]

対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。

[芸術教育・リベラルアーツ]

東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。

[アート×ビジネス]

教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。


これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。