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アートDX
石は回っているか?
川の流れにより石を回転させ、その回転データをキャンプをしながら取得した。取得方法は2種類あり、ひとつはコンピューターによる自動取得、もうひとつは人間の視認によるカウントである。展示空間において、それぞれのデータは、ひとつは石の回転の速度と同期し、もうひとつはランニングマシンの歩行速度と同期している(ランニングマシンは走行可能)。 DX化が進む社会において、デジタル情報の取得と転用があらゆる生活場面にあるなか、自然・技術・人間の関係性について考察した作品である。
藤田クレア+白石晃一+石川琢也
2022年、京都のclub metroで石川が展示をディレクトし、出展者として白石晃一、藤田クレアが参加。3人は、遠足のように京都と東京の街を歩きながら、作品制作をする集まりを持つ。白石は美術家で、京都芸術大学准教授、ファブラボ北加賀屋の共同設立者。金属造形やデジタルファブリケーション技術で彫刻を制作。石川琢也は研究者・エクスペリエンスデザイナー、アートディレクターで、UI・UXデザイン後、IAMAS進学。YCAMエデュケーターや京都芸術大学専任講師として活動。音楽イベントの企画制作やリサーチも行う。藤田は美術家、東京藝術大学のインストラクターで、動力的な装置と有機物を組み合わせた作品を制作。主に社会構造や関係性の問題をテーマに探求している。
BnA Alter Museum
助成:東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト
ARCHIVE
過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。


芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。
[ケア・コミュニケーション]
医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。
[アートDX]
デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。
[クリエイティヴアーカイヴ]
多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。
[キュレーション]
対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。
[芸術教育・リベラルアーツ]
東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。
[アート×ビジネス]
教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。
これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。