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アートDX
デジタル大学美術館
写真画像からデジタル3Dモデルを生成する技術であるフォトグラメトリは、測量などに用いられるレーザースキャンの点群データを組み合わせることで、より高精度のデジタル3Dモデルとして場所の時空間をデジタルアーカイブすることが可能となる。 本作ではフォトグラメトリでデジタル3Dモデル化した大学美術館をヴァーチャル空間プラットフォーム上に公開することで、ヴァーチャル空間の大学美術館をリアルタイムに遠隔地の人とコミュニケーション可能な「場」として公開している。オンライン上のヴァーチャル空間は、リンクを共有することで、各端末のブラウザ上で自由に楽しむことができる。 本展示では現実の大学美術館に設置されたモニター上でヴァーチャル空間の大学美術館を体験ことにより、リアルとヴァーチャル双方の体験が重なり合う。リアルとヴァーチャル双方の実感を通して、デジタル空間活用の意義と可能性を模索する。
秋田亮平+芸術情報センター
2008年東京藝術大学建築科卒業、2010年東京藝術大学建築科大学院建築専攻修了。芸術情報センター特任講師。
芸術情報センター(AMC)
コンピュータと表現に関する様々な講義を行うほか、美術・音楽・映像分野に特化させた周辺機器を設置し、学生の創作を支援するとともに、情報メディアに関連した研究活動をおこなう。
制作
秋田亮平(東京藝術大学 AMC特任講師)
A7-Shared Campus Exhibition “World Peace”
制作: 東京藝術大学 芸術情報センター(AMC)
大学美術館3Dモデリング :
フォトグラメトリ:秋田亮平(東京藝術大学 AMC特任講師)
レーザースキャン機材提供:クモノスコーポレーション株式会社
写真撮影協力:戸石あき (lemna)
レーザースキャン協力:方思韜、伊藤 優
本研究は、JST 共創の場形成支援プログラム「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」(JPMJPF2105) の支援を受けたものです。
ARCHIVE
過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。


芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。
[ケア・コミュニケーション]
医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。
[アートDX]
デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。
[クリエイティヴアーカイヴ]
多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。
[キュレーション]
対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。
[芸術教育・リベラルアーツ]
東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。
[アート×ビジネス]
教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。
これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。