2024
EXHIBITION ARCHIVE EXHIBITION ARCHIVE
photo:Naoto Kozuka

photo:Naoto Kozuka

photo:Miki Shinobu

photo:Miki Shinobu

photo:Miki Shinobu

photo:Miki Shinobu

photo:Miki Shinobu

photo:Miki Shinobu

photo:Naoto Kozuka

photo:Naoto Kozuka

  • アートDX

伝統の繋ぎ方-伝統技法ワークショップと文化財DX 事例を通じて-

2040年には、自治体の消失や各地の寺院の減少により、地域の文化や伝統はますます途絶えていくことが予測されている。建築分野ではDX 化が進み、3Dスキャンによるデジタルアーカイブが行われ復元や保全に役立っている。デジタルアーカイブ資料は、修復や改修に必要な図面や資料製作に役立つだけでなく、取得した点群データから構造そのものや歪みを確認することを可能とする。
本プロジェクトは、3Dスキャンによる伝統建築DX・宮大工による伝統技法・地場産材を使用したワークショップの
3点を軸に、伝統・新旧の技術を認知・体験し継承に繋げる内容となる。
林産地域で社寺も多く点在する西多摩エリアにおいて、宮大工による伝統技法のレクチャーとワークショップを実施した。親子連れの住民や都市部の学生等が参加し、神社仏閣の建立を行うための継手を学び、木組により作られた立体作品の組立、3Dスキャニング鑑賞を体験した。本展では、ワークショップで作成した立体作品と活動記録、3Dスキャンデータ等に加えて、文化財DX の事例として国宝・明通寺の3Dスキャンデータを元にした作品の展示をおこなう。


湯澤大樹

宗教・図像学をもとに、社寺研究をおこなう。拠点を移した東京・西多摩郡日の出町において、藝大・不忍荘の解体材や地場産材を利用して文化拠点・交流事業をつくる日の出アートビレッジ・プロジェクトを開始。住民や学生と共同で、地域工芸の継承活動・自然農法・多摩産材のワークショップなどを実施中。 

協力:T&I 3D、吉匠建築工藝 
 
助成:東京藝大「I LOVE YOU」プロジェクト

ARCHIVE

過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。

   

芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
 
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
 
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。


[ケア・コミュニケーション]

医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。

[アートDX]

デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。

[クリエイティヴアーカイヴ]

多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。

[キュレーション]

対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。

[芸術教育・リベラルアーツ]

東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。

[アート×ビジネス]

教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。


これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。