2024
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photo:Naoto Kozuka

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  • アートDX

音を、光や映像として体験できるシステム「VisVib」

「VisVib (ヴィズ・ヴィブ)」は、トーンチャイムにコンタクトマイクを接続し、音響機器、コンピューター、照明や映像機器を使い、専用のソフトウェアでコントロールするシステムです。これを利用することで、トーンチャイムの楽器の特徴である音の長い響きを、光の強弱やアニメーションの緩やかな明滅として表現します。音色の異なる複数のトーンチャイムを演奏する際には、それぞれの音色に異なる色の光やアニメーションを表示することも可能です。トーンチャイムの楽器にある音色や響き、手に伝わる振動の本来的な特徴を活かすことで、ろう者や難聴者、子供たちも音や音楽を楽しみながら演奏することができます。
2023年6月にスタートした「VisVib 」の開発は、これまでに11回にわたる研究会と、筑波技術大学等でのユーザー検証を実施し、構想と実験、フィードバックと開発を繰り返し、2024年3月に東京文化会館のミュージック・ワークショップ「不思議なミュージアム」に実際に導入されま
した。また、6月には、ソフトウェアをオープンソースで公開し、セットアップや使い方を手話通訳付きの動画で解説しています。


芸術情報センター(AMC)

芸術情報センター(AMC)シビック・クリエイティブ・ベース東京[CCBT ]、東京藝術大学芸術情報センター(AMC ) と東京文化会館とが協働し行う「音楽デバイス開発プロジェクト」は、さまざまな身体的特徴や文化的背景、考えを持つ人々の協働を通じて新しい芸術文化の楽しみ方を探求し、そのための情報技術を活用したデバイス開発を行います。 
 
デバイス・ワークショップ共同開発:東京文化会館

ARCHIVE

過去の展示作品を アーカイブとして まとめています。

   

芸術未来研究場は、人が生きる力であるアートを根幹に据え、人類と地球のあるべき姿を探求するための組織として2023年4月に創設されました。閉じた施設としての「研究所」ではなく、様々なプレイヤーが集い、つながり、社会に開かれたアートを実践し、未来を共につくっていく場だから「研究場」と名付けています。
 
東京藝術大学は、伝統の継承と新しい表現の創造のための教育研究機関であると同時に、アートの未来を常に考え、様々なステークホルダーと共に社会を形づくる主体でもあります。アートの礎である「いまここにないものをイメージする力」は、世界を変え、未来をつくる力です。これまでにも、学部、学科、研究室単位では様々な学外の組織との協働がありましたが、今後は全学横断的にこれを推進していくことで、企業・官公庁・他の教育研究機関との連携を強化し、社会の様々な領域におけるアートの新たな価値や役割を増やしていきます。
 
また、こうした連携を実践する基盤として、芸術未来研究場では次の6つの領域を設定しました。


[ケア・コミュニケーション]

医療、福祉や地域コミュニティをはじめとするWell-beingな社会づくりにおけるアートの社会的価値を探求します。

[アートDX]

デジタル技術やICT技術を活用した教育研究を推進し、アートの可能性を拡げます。

[クリエイティヴアーカイヴ]

多様化する表現手法に対応した、アートの保存・継承と、新たな創造への活用に関する研究を推進します。

[キュレーション]

対話と協働を通してアートと現代社会との関係性を紡ぎ上げる人材の育成と実践研究を行います。

[芸術教育・リベラルアーツ]

東京藝大における教育のあり方を探究しながら、より幅広い対象に芸術教育を拡げ、地域や年齢、社会的属性に関係なく、誰もが自身の人生の中にアートを感じられる社会づくりを推進します。

[アート×ビジネス]

教育研究成果の社会実装・事業化を推進し、芸術産業の創出・発展に寄与します。


これらが互いに領域の枠を超えて混じり合い、芸術と社会の未来を切り拓く新たなプラットフォーム「芸術未来研究場」が、今ここからはじまります。